京都祇園の名店『ささ木』主人の佐々木浩さんが伝統食材を現代風にアレンジ。
ご飯が止まらない甘辛味が最高の干ししいたけを使った干ししいたけの肉だんごです。
お手軽に出来る簡単な料理ではありますが、骨の弱い現代人に必要な栄養を考えると、干ししいたけは更に手間をかける必要性があると私は思っています。
もし、作り方だけ気になる方は目次のところから材料作り方のところまですっ飛ばしていただければと思います。
目次
干ししいたけとはいったいどういうもの?
干ししいたけ、もう書いて字の如し生の椎茸を干してある椎茸ですね(笑)
干すことで生の時よりも栄養価、旨み、香りの成分がUPしています。
栄養素で注目すべきはビタミンD
干ししいたけの栄養素で注目すべきはこのビタミンD。最近の無茶なダイエットで骨がスカスカになっている人はカルシウムとともにこのビタミンDを意識して摂取する必要性があります。
まず、生しいたけは100g中2μg
そして干ししいたけ。100g中17μg
一日に必要なビタミンDの目安が5μgなのでこれはかなり健闘している数値です。
ちなみにμ(みゅー)グラムです。μは1gの10万分の1.とんでもなく少量で足りるって事ですね(笑)
他にビタミンDを多く含むトップランカーのほとんどが魚なので経済的にもお得なのがこの干ししいたけの魅力でもあります。
市販の干ししいたけはビタミンDが少ない
これは佐々木さんも触れてはいませんでした。
しいたけにはエルゴステロールという成分が含まれており、これが紫外線に当たることによってビタミンDに変換されているわけです。
一昔前の干ししいたけなら日光を当てて乾燥をさせていたのでビタミンDは存分に生成されてますが、最近市販されているのは電気やガスで乾燥させてるのでこのビタミンD含有量が少なくなっています。
買ってきた干ししいたけは日光に当ててエルゴステロールをビタミンDに変換させてやる必要があるのです。
どの位干せばいいのか?
買ってきた干ししいたけは1~2時間ほどひなたぼっこさせてやるだけでもビタミンDがUPします。
生の椎茸も買ってきて数時間干せばビタミンDの含有量がUPするし、香りの成分であるレンチオニンが発生して香りがUPします。
これだと買い物に行った後でも自宅で干せば大丈夫そうですね。
ちなみに曇りの日でも紫外線はばんばん出ているので曇りの日でも干すとビタミンDは生成されます。
私は生のものよりも干ししいたけのほうが保存も利くし、生には無い食感と風味があるので干ししいたけをよく使います。
干ししいたけの肉だんご
噛むと干ししいたけの肉感のある食感と、旨さが口の中にジュワッと広がり、甘辛のたれの味と相まってご飯が止まりません。
分量は2人前と書いてありましたが、放送時の出来上がりの状態を見て書かれている分量が違うので私のほうで修正を加えてあります。
そしてカップ1/4と書かれていても分からないのでちゃんとmlに直して書いてあるので1/4カップてどの位の量?て悩まずに作れます。
材料(2人分)
干ししいたけ4枚
【A】
- 合挽き肉 ・・・・150g
- タマネギ ・・・・50g
- 片栗粉 ・・・・10g
【タレ】
- 清酒 ・・・・50ml
- 濃口醤油 ・・・・50ml
- みりん ・・・・50ml
- 砂糖 ・・・・大さじ2+2/3
【付け合せ】
キャベツ ・・・・2枚
インゲン ・・・・10本
塩 ・・・・少々
片栗粉 ・・・・適量
サラダ油 ・・・・大さじ2
作り方
結構こうるさい解説付きですが(笑)
干ししいたけは水でひたひたよりも気持ち多い水で戻す
干ししいたけはヒタヒタよりも多めの水で軸を下にして入れ、上から水の表面に付くように内側にたるませるようにラップするようにしないと綺麗に戻らないことがあります。
それもそのはず、干ししいたけは水分をほとんど含んでないので水を吸って5倍程度に膨らむので水分をたっぷり入れてさらに上から覆いをしてやらないといけないんですよ
そして戻すときの温度ですが、10度以下でゆっくりと戻してやるのが一番美味しいです。なので冷蔵庫でゆっくりと戻してやるのが一番美味しく戻せる方法
もし急いで戻さないといけないという人は水が浸るまで入れ、レンジにかけるか、もしくは沸騰させた湯で干ししいたけを戻してやると10分程で戻ります。
この時も同様に落としラップのテクニックを使うのがベスト。
しかしこのやり方はおすすめしません。だって旨み成分が破壊されてしまって旨みは減退ですから。
もし、お湯で戻した場合はやけどに気をつけてくださいね汗
軸を下にして入れるのは表面積が多いので水分をより多く吸ってくれるためです^^
お湯で戻すときは少し砂糖を入れたほうが良いと書いてある人もいますが、湯戻しで減った旨みに更にトドメを刺す結果になるのでダメです。
美味しいものを作るにはそれなりの時間と手間がかかることを覚えておかないといけないです。
水で完全に戻ったらひだの汚れを戻し汁の中で優しく落としてます。
干ししいたけの軸を切り、手で軽くシイタケを握って水分を絞ってやります。
これは今回シイタケのかさの裏の部分にミンチを貼り付けて焼くので、溢れるほどの水分を吸っていてはこのミンチが剥がれてしまします。軽く絞って余計な水分は抜きましょう
ギュッと絞ると旨みも抜けてカスッカスになるので軽くね、軽く。
キャベツを千切りにする
キャベツの芯と平行に千切りにするのでは無く、芯と垂直になるように千切りにします。
キャベツは水に放つとビタミンと旨みを損なうので、さっと水にくぐらせて水をしっかり切っておきます。
インゲンを茹でる
沸騰したお湯1Lに塩大さじ2を入れ、インゲンを塩茹でにし、茹で上がったら流水にとって冷ます。
水で冷やさないと折角のインゲンの緑がくすんでしまうのでちゃんと水で冷やしましょう。
こうすることでインゲンが鮮やかな緑色になり濃い目の塩を入れて茹でることでインゲンがもっている甘さを引き出してやることが出来ます。
ミンチを合わせる
ボールにAの材料を入れ良く練ります。この時ちゃんと塩も一つまみ入れてくださいね。じゃないとミンチの粘りが出ません。
シイタケのカサにミンチを貼り付ける
シイタケのカサの裏のヒダの部分に片栗粉をまぶし先ほどのミンチを手で貼り付けます。この片栗粉が接着剤の役割をします。隙間無くぎゅっと貼り付けてくださいね。
番組ではハケで粉をまぶしてましたが家庭でやるにはハケなんか使わなくても大丈夫。
シイタケのヒダの部分に片栗粉を振りかけて裏っかえしてポンポンとはたくだけでOKです。
しいたけにミンチを貼りつけ終えたら最後に片栗粉をミンチ側にまぶします。これは優しい焼き色をつけるためとミンチの旨みを閉じ込めるため。あとはつるんとした食感を与えるためだと思います。
フライパンで焼く
弱火で熱したフライパンにサラダ油大さじ2を入れ、先ほどの干ししいたけの詰め物をミンチの面から入れ、軽く押えながら並べる。
綺麗に焼き色が付いたら裏っ返し、フタをして2分ほど焼く。
番組では弱火でふんわり焼くとありましたが、ミンチも1センチ位しか盛ってなかったので両面で10分も入れなくて大丈夫です。
肉は火を加えれば加えるほど固くなってしまって肉の旨み成分も逃げてしまいますし。
タレを入れて煮絡める
先ほどのフライパンを中火にしてタレの材料を入れ詰め物をひっくり返しながらとろみがつくまで煮詰めます。
ここではミンチよりも干ししいたけ部分に味を吸わせたいので、ミンチ部分3:シイタケ7位の割合で絡めたほうが良いです。
皿に盛りつける
皿に干ししいたけの肉だんごを盛り(大きければ包丁で半分に切って下さいね。)、キャベツの千切り、インゲンを盛り付け完成
まとめ
干ししいたけを使った料理を本当に美味しく食べようと思ったら時間がかかります。もし使う場合には時間を逆算して考えて作る1日前に冷蔵庫でゆっくり戻してやることが大事です。
そして忘れずに日光に当ててビタミンDを増やしてから料理に使ってくださいね^^