フレンチトーストって旨いですよね。今日はフレンチトーストでもココナッツミルクを使ったものをご紹介。これ究極に旨しですから試す価値アリですよ。
目次
フレンチトーストとはパンペルデュである
フレンチトーストといったら英語表記。パンペルデュといえばフランス語表記。語源は『失われたパン』から来てます。古いパンを牛乳に浸して、卵をつけてバターで焼いた固くなったフランスパンを再利用する地球に優しいエコな料理です。
古いパンを上手に食べるのは現代でも同じですが、フランスでは特別な行事のときには贅沢にもブリオッシュを使ってパンペルデュを作ることが多いです。ブリオッシュは生地にバターと卵を贅沢に練りこんだ豪華なパンで、あのマリーアントワネットの名言『パンが無ければケーキを食べればいいじゃない!(Qu’ils mangent de la brioche!)』にも登場します。
英語のフレンチトースト(French toast)とは直訳でフランス風トーストという意味だが、この場合の『フレンチ』という言葉にはオシャレな、気取ったという意味が込められてるそうです。チャラく言うとフランス風シャレオツトーストって事ですね。
フレンチトーストの最大の弱点は卵臭さだと思う
老若男女に愛される国民的なシャレオツフードのフレンチトーストですが、卵と牛乳で卵液を作って砂糖をこれでもか!と入れて甘くしたものがベースになっています。
ここで疑問なのが、卵が生という事。これではヘタに作ってしまうと表面がコゲコゲになる位焼き色が付いても中身は日が通ってないという状況が起きてきます。これでは作ってすぐに食べないと非常にデンジャー!そして生ということは漏れなく生臭いということ。シナモンやバニラの香りでごまかしたところでやはり生臭さが鼻につきます。
ホテルオークラのフレンチトーストのように有名なレシピも基本生卵+乳成分+砂糖です。
参考:→ホテルオークラ公式フレンチトーストの作り方
私たちプロでもじっくりと時間をかけてゆっくりと火を入れることで中まで火を通しています。パンに厚みがあればあるほど調理にも時間がかかるので家庭で作る分には最初の卵液を作る時に時間をかけたほうが正解ではないか?
一度きっちりと加熱してきっちり冷ました後に卵液の海にパンをドボンッとダイブさせ1日かけてパンに液をパンパンに吸わしたものを焼くと究極に旨い旨い旨いフレンチトーストになるのでは無いか?と言う結論に至った訳です。
最初に卵液を加熱する最大のメリット!ベースが冷凍保存できる!
凄いメリットじゃないでしょうか。これだけでもう今回の方法を試す価値がありますって。パンを浸した後の液体は凍らせて取っておきてまた次に使えるんですよ。これは革命です。DAIGO流に言うならFTR。フレンチトーストレボリューションです。
基本の材料(フランスパン1本分)
- フランスパン ・・・1本
- 牛乳 ・・・380ml
- 生クリーム ・・・100ml
- 卵黄 ・・・3個
- 砂糖 ・・・135g
- バニラエッセンス ・・・小さじ1
- ラム酒 ・・・小さじ1(お好みで)
これ、分かる人には分かるかもしれませんが、バニラアイスを作る材料とほぼ一緒です。
ココナッツミルクを入れた材料(フランスパン一本分)
- フランスパン ・・・1本
- ココナツミルク ・・・200ml
- 牛乳 ・・・180ml
- 生クリーム ・・・100ml
- 砂糖 ・・・135g
こちらがココナツミルクを入れるタイプのもの。ココナツミルクの味わいを生かすためバニラエッセンスや酒なんかは入れていません。
作り方
1.ボールに卵黄と砂糖を入れ、良くすり合わせる。卵黄と砂糖を合わせたらすぐに泡だて器でかき混ぜること。卵黄の水分で砂糖を溶かすため、卵黄の水分が飛んでしまうときちんと混ざりません。
2.鍋に液体を入れ、人肌まで加熱したら1のボールに注ぎ入れて良くかくはんして卵液を作る。卵液が出来上がったら鍋に移し変える。
3.卵液が入った鍋を弱火にかけ、ヘラで絶えずかき混ぜながら加熱していく。表面にツヤが出て卵液に少しとろみが付いたら出来上がりの目安。ここで強火で短時間に仕上げようと欲をだしてしまうとそれは甘い甘いスクランブルエッグになってしまうので要注意です。
自身の無い方は絶えずかき混ぜながら81℃~82℃になるまでゆっくり加熱したらOKです。
4.3を急いで冷水or氷水で急冷します。完全に冷めたらバニラエッセンスとラム酒を入れて完成。温かい状態だと結構サラッとした状態ですが、冷蔵庫で冷えるとトロッと液体に濃度が付くので大丈夫。ココナツミルクのほうは完全に冷えた時点でベースの完成です。
今回半額のトーストが売ってたので写真ではトーストを漬け込んでます。
液体に濃度があることが確認できます。
5.4で完全に冷ました卵ベースの中にって適度な大きさに切ったフランスパンを漬け込み冷蔵庫で1日寝かしておく。
6.次の日取り出して表面の卵液をしっかり切った後、サラダ油を引いたテフロンのフライパンで美味しそうな焼き色が付くまで焼いたらフタをして極弱火。中心が温まれば完成。
更にワンランクアップの美味しさへ
出来上がりのフレンチトーストの表面に満遍なく砂糖をふりかけ、バーナーで表面に焼き色をつけたら更にうまうまうまの天上旨みですよ!
間違いなく今まで食べてきたフレンチトーストの中で最高の美味しさでした。一言でいうならフレンチトーストのクレームブリュレ!これは幾らでも食べれます。
今日のくくり
少しコツはありますが、先に卵液を加熱してベースを作っておいたほうが中身はトロッとレア状態で仕上げることが出来ますし、何よりパンと卵液のハーモニーが素晴らしいです。これ、友達に作ったらマジで神!と崇められますよ。
カフェで出てくるようなフレンチトーストにしたい時には、ホイップクリームやジャムやフルーツを添えるともっと素晴らしい一皿になりますよ。
参考→ルバーブのコンフィチュールが甘酸っぱい初恋の味だった。
それではディモールト楽しい料理を!