油との相性が良いカロテンを多く含むニンジンを中華風にアレンジ。
クミンが入っているのでクミンのコリコリっとした食感と風味がアクセントになっています。
中華といえば毎回シンプルながら美味しい料理をご紹介してくれるのは宮崎耕一さんです。
ニンジンは緑黄色野菜のスター選手
ニンジンからとれる栄養素はカロテン、ビタミンC、カリウム、カルシウム。
中でも注目なのは豊富に含まれるカロテン。このカロテンは免疫力を高め、皮膚や粘膜を強くしてくれます。
更に重大疾病のガン、心臓病、動脈硬化などに効果があるといわれているので積極的に摂らないといけない栄養素の一つでもあります。
ニンジンはカロテンがダントツに多いので50g食べただけで一日に必要な量を取れちゃいます。これは嬉しいところ。
今回は丸々1本ニンジンを使うので4人家族ならこの一品で一日に必要なカロテンが摂れちゃう計算になりますね^^
このカロテンは皮のすぐ下に大量に含まれているので出来るだけむかないように料理をしたいところです。番組では皮を全部むいていましたが皮ごと調理するのがオススメです。
今回のレシピはニンジンを細切りにするので皮ごと調理してもあまり気にならないのがメリットです^^
ニンジンの独特なニオイが嫌いという人が多いのですが、最近では農家さんの努力で品種改良が進んで、独特のにおいが少なく甘味の強いものが出回っているためクセがなく食べやすくなってきています。
これはニンジン嫌いを克服するチャンスですよ^^
ニンジンを食べる際気をつけるべきポイント
先ほどニンジンにはビタミンCが含まれていると言いましたが、ニンジンにはビタミンCを破壊ずる酵素アスコルビナーゼが同時に含まれてます。
このアスコルビナーゼは熱を加えることや、酢やレモンなどの酸を使うことでその働きを抑制することが出来るので、生食する場合はドレッシングをかけてしっかりと和えてから食べることをオススメします。
ニンジンのクミン炒めのポイント
今回インド料理なんかでおなじみのクミンシードが入ります。炒めることで香りがブワーッと立ってきてきますが、少しクセが強い香辛料なので(私らコックはワキガの香りがするといったりしますが(笑))、強い香りが苦手な人は量を減らすと良いです。
今回はサッと炒めることが重要なので材料は火が通りやすい細切りにします。
結構量が多いので頑張って調理してくださいね^^
そして番組ではネギを切ったあとに水にさらすと言ってましたが、ネギに含まれる栄養素は水溶性ビタミンがほとんどなので、さらすとどんどんネギらしさは失われていきます汗
そしてネギのネバネバは女性に嬉しい不溶性の食物繊維なのでこれもどんどん抜けていくのでさらさなくても大丈夫です。
調味料も材料に対してかなり少ないです。これはあんまり味が濃いとニンジンの甘さや美味しさが感じられないため、ニンジンの美味しさが引き立つ程度の味付けにしたいのでこのシンプルな調味料です。
そしてこのあわせ調味料で炒め物全体に満遍なく味をする必要があるので炒め油は少なめにしてくださいね^^
材料(2人分)
- ニンジン ・・・・220g
- セロリ ・・・・30g
- ショウガ ・・・・5g
- 青ネギ ・・・・1本
- クミンシード ・・・・小さじ1/2
- サラダ油 ・・・・小さじ1
■炒め調味料
- 酒 ・・・・小さじ2
- 塩 ・・・・小さじ1/2
- 濃口しょうゆ ・・・・小さじ1/4
- 白胡椒 ・・・・適量
■ごま油 ・・・・適量
作り方
1.にんじんはよく水で洗ったあと7cmの細切りにする。スライサーでスライスした後に細切りにすればOKです。
スライサーの無い場合は頑張って手切りしてくださいね。一旦端の部分を切り落として、切った面を下にして切ればニンジンがグラグラすることなく安定して切ることが出来ますよ^^
2.セロリは水で洗った後に皮をむき、ニンジンと同じように7cmの長さの細切りにする。
青ネギはナナメ3mmの幅でニンジンと同じ長さになるように切る。
3.ショウガはスプーンで皮を薄くそぎ落とし、ニンジンと同じような長さの細切りにする。
長さが取れない場合は短い長さの細切りにすればOKですよ。
ショウガがおうちにあるのに長さが足りないから買い足しする必要はございません。
ある物で上手に料理するのが家庭料理の醍醐味でもあります^^
ショウガは細切りにしたら水につけて辛味やえぐみを穏やかにしてあげましょう。5分ほど水につけたら引き上げて水気を良く切っておきましょう。
4.調味料を合わせて良く混ぜ合わせ中に入っている塩を溶かしてやる。
5.鍋を中火より少し弱いかなー?位の火にかけ薄煙がたったら油を入れ油を馴染ませる。テフロンの場合はフライパンが熱くなれば油を入れ馴染ませたらOKです。
ニンジンを入れニンジン全体がしんなりするまで炒める。優しくジューっと音が鳴っている状態の火加減が良いです。すぐにこげてしまうので焦げ付かないように常に混ぜながら炒めましょう^^
ここでゆっくり炒めてニンジンの水分を飛ばして旨みを凝縮させます。
時間をかけて炒めることでニンジンの嫌なにおいも飛んでいくのでここで頑張ってしっかりと炒めましょう。
ここでじっくり炒めるのが面倒だから時短だーーって茹でるのはNG。折角のニンジンの美味しさがお湯に流れ出てしまいます。
6.頑張って炒めて甘味を出したニンジンが入ったフライパンの中に、クミン、セロリを加えてサッと炒めます。セロリのにおいが余り好きじゃないなぁという方はセロリも良く炒めると良いです^^
7.6の鍋に合わせ調味料を入れる(鍋肌から入れなくてもOK)。かき混ぜて味を全体に馴染ませたら最後にショウガとネギ、ごま油を入れてネギとショウガに軽く火が入ったら出来上がり。
お皿に盛り付けてアツアツのうちに食べましょう^^
ニンジンをじっくりと炒めることでニンジンの嫌なにおいが消え、甘味がグッと引き出さています。
たった少量の調味料でビックリしましたが、あの量よりも調味料が増えてしまうとこのニンジンの甘さが引き立たないので絶妙な分量です。
シャクシャクした中にクミンの食感がアクセントになってとても美味しい一品です^^
まとめ
こういう野菜の旨みを生かした料理を作るときはバシッと味を決めるのではなく、素材の旨みを後押ししてあげる味つけをすることが重要ですね。
サッと炒めるだけでは出ないこのニンジンの甘さ。時短で出来るレシピも今のご時世求められてるのかも知れませんが、本当に美味しい料理を作ろうと思ったら手間をかけることを惜しんではいけないということを再認識できますね。
是非、今日のおかずに酒の肴にじっくり炒めたニンジンのクミン炒めはいかがでしょうか。
次回は『かぼちゃのチャウダー』です。お楽しみに^^