春はタケノコ。大手飲食店チェーンの広告のうたい文句のようですが・・・。
春ならではの味覚であるタケノコ。しかしながら広島ではもう時期が少々ずれておるんですよ。タケノコはもう長さ3mを越えそろそろ竹に進化しそうになっています。
もうフレッシュ筍も食い収め。また1年水煮かぁ・・・と思ったあなた。まだ間に合う!今の時期はハチクという救世主がおわするのですよ!
目次
そもそも竹の子ってなに
竹の子。書いて字の如く竹の子供です。
ポケ〇ンで言うならライチ〇ウになる前のピカチ〇ウだったりその前のピチュ〇的なポジションでしょう。ポケモ〇にも151種類以上(初期のGB版しかやったことありません。あしからず汗)モンスターがいるように、竹にも種類と言うものがあります。
普段水煮で売られているものは真竹や孟宗竹(モウソウチク)
普段食べられている竹の子は通常真竹や孟宗竹。竹原は江戸中期頃に孟宗竹たけのこの栽培法が伝えられ、それ以前に主流だった真竹のシェアを抜いて孟宗竹が主流になりました。
この孟宗竹は早春である3~4月が旬。今の時期にはもう竹の子から竹に進化を遂げてらっしゃいます。ポ〇モンのように『おや?竹の子のようすが・・・?』とメッセージが出てもBボタンを押したところで進化をキャンセルすることはできません。
そんな中に綺羅星の如く激しく輝きを放つのが今回のハチクであります。別名で淡竹とも呼ばれるハチクの旬は5月を過ぎた頃。今の時期にニョキニョキと破竹の勢いで顔を出し始めます。
ちなみに『破竹の勢い』の破竹語源はこの淡竹では無く、竹を燃やした際に竹がポンポンと大きな音を立ててはじける様から来たのが語源です。
このハチクはスーパーなどであまり見かけることが無いかもしれませんが、山菜ごはんの素に入っている細い竹の子がありますよね?あれがハチクです。他のたけのことは違い地中を掘って採取するのでは無く、地面から3~40cmニョッキリ顔を出しているものを刃物でバッサリと切り落として採取します。
太いものも存在するのですがうちの周辺に生えるハチクは総じて細いです。一般的に太いもののほうが美味しいと言われていますが、私は細いものが好きです。なぜなら竹の子特有のアクやエグみが極端に少ないんです。
ハチクは産毛が少ないので皮をむきやすい
孟宗竹や真竹とは違い竹の子の皮についている産毛が少ないです。コレは皮をむく時にかなり有利に働きます。皮をむく際に産毛が付着すると手がかゆくなったりしますがハチク心配無用。
アクが少ないのでヌカで煮る必要なし
孟宗竹や真竹の竹の子は採取した瞬間からアクがドンドン発生していくので収穫したらすぐに茹でろ!と言われますが、ハチクは他の竹の子に比べてアクが少ないので、ヌカと唐辛子を入れたお湯でひたすら煮る必要も無いです。お湯で柔らかくなるまで煮ればOK。
材料
- ハチク ・・・適量
- お湯 ・・・
下ごしらえの仕方
1.ハチクの根元から先端に向けて包丁のアゴで切り込みを入れ、皮をむく。この時竹の子に切れ込みが入っても全然大丈夫なのでアバウトにむけばOK。食べやすい大きさに切る。
2.鍋に1のハチクと水を入れ中火にかける。沸いたら表面のアクを取り除き落しブタをした後、弱火に落とし竹の子が柔らかくなるまでひたすら煮る。45~60分もすれば柔らかくなります。
柔らかくなったら火を止めてそのまま自然に冷まし、粗熱が取れたら水を替えて下ごしらえ完成。
今日のくくり
そのまま食べてみるとハチクのほんのりとした甘味は、まるでとうもろこしを食べているかのような味わい。この美味しさを味わうと他の竹の子には戻れない美味しさを秘めていますよ。
炊き込みご飯にしたり、煮物にしたり。チンジャオロースなどにしてもとっても美味しいです。
参考→鶏むね肉のチンジャオロース 胸肉が驚くほど柔らかいプロの作り方
うちでは定番のハチクと鶏の煮物にしました。これは本当に美味しくてバケツ一杯食べれます。
それでは今日もディ・モールト楽しい料理を。