どーもケータです。
今回は生活衛生同業組合を通して融資を受ける方法と、生活衛生同業組合を通さないで融資を受ける方法をご紹介します。
どちらもメリット、デメリットがありますし、更にこのメリットの部分が商工会議所会員のメリットと重複している場合があるので、自分のが出店予定のエリアの商工会議所に加入した場合のメリットを聞いた上で総合的に判断すれば良いです。
私の場合、商工会議所会員になった場合のメリットとかなり重複している部分があったので生活衛生同業組合には加入しないことを選びました。
だって毎月の支払額が増えるんですもん。不思議ですよね?
目次
生活衛生同業組合を通して融資を受ける場合
まず生活衛生同業組合に加入する場合には、振興事業貸付という融資制度を利用して融資を申し込むことになります。これは自分が出店予定の都道府県にある生活衛生同業組合連合会に電話して済んでいる市町村に支店が無いか問い合わせてみましょう。
私が住んでいる市には支部がありました。支部は大体地域の商工会議所にある場合が多いようです。
生活衛生同業組合に加入する場合の主なメリット
私が住んでいる広島県の生活衛生同業組合のメリットをザックリ挙げると、
- 低金利での融資あっせん
- 広島県調理師会試験講習会の案内
- フグ処理者養成講習会の案内
- 保健所・警察署の営業に関する研修
- 深夜酒類提供飲食店営業届出サポート
- 共済・保険が割安に
- 日本音楽著作権協会(JASRAC)の20%割引
- クレジット加盟店契約で低率金利が可能
- 機関紙『飲食ひろしま情報』を毎月発行
- 飲食組合ホームページへの無料掲載
- 優良店舗・功労者・全飲連の各表彰、県知事表彰等への推薦
- 調理師の紹介
このようなメリットがあります。この中で金利が安くなる以外でこれってなんだろうと疑問に思うのは深夜酒類提供飲食店営業届出サポート、クレジット加盟店契約で低率金利が可能、日本音楽著作権協会(JASRAC)の20%割引、調理師の紹介ではないでしょうか。
深夜酒類提供飲食店営業届出サポートとは
バーや居酒屋など午前0時を越えて酒を提供する場合には深夜酒類提供飲食店営業届出を警察に提出する必要があります。この書類を作成する手助けをしますよという制度ですが、一般的な営業時間帯のレストランを開業してお酒を提供する場合には特に必要ない届出になります。
大体小さな町のレストランってAM11:00~PM9:00位が主な営業時間帯なんで私のような飲食店を創業する方にはなんら旨みがありません。
クレジット加盟店契約で低率金利が可能
お店でクレジットカードを使って支払いをする場合、各クレジット会社へ1社ずつ申請をして契約をしなければいけないのですが、この面倒を組合が一括で引き受けて申請しますよ、また少し金利が安くなりますよ(4.2~5.5%)。という制度です。
創業して間もなく、売り上げが出るか出ないか分からない時期やランチ時間帯にカードで支払いをされてしまうとカード会社への金利が発生してしまうため、店の利益が薄まります。
その手数料はカード会社や業種によって変わりますが、商品売り上げのおおむね3~7%をカード会社に貢がなければなりません。これは痛い!
ランチで700円の定食を出している場合、現金で支払いされた場合には700円丸々売り上げになりますが、カードで支払いをされた場合には手数料3%の場合は679円。手数料7%の場合は651円。
一日に10人がカード利用するとなると、一日最大490円の損。月に26日営業だとすると月に最大約13000円の損益。1年で15万強の損益。1年で15万って旅行いけますって(笑)
これは小さな飲食店はもう無理ですって。そらあ潰れますよ。あくまでランチは夜に来てもらうための広告みたいなもんですから、お店側も利益度外視でやっている場合が殆どです。小さな飲食店ではこんなのはむしろデメリットです。
日本音楽著作権協会(JASRAC)の20%割引について
飲食店でBGMを流す場合、たとえそれが自分がタワ〇レコードやTSUT〇YAのようなお店で購入したCDであっても、お店で使用する場合には日本音楽著作権協会(JASRAC)に著作権手続き・所定の著作権使用料の支払いをしなければなりません。
この使用料が20%OFFになるのは一見メリットのようではありますが、実は裏道があって、USEN(有線)を導入すると支払いを免除されるんです。お店で音楽を流す場合はUSENを導入すればよいのでこれも大きなメリットではないですね。
調理師の紹介
調理スタッフが不足している時に申請をすれば調理師を斡旋しますよ、という制度です。急に調理スタッフが来なくなったりすることがこの業界結構な頻度あります。
そんな時に申請をしたら調理師を斡旋してくれるのですが、飲食業界って常に人が不足しているのであんま期待しないほうが良いです。
知り合いにヘルプを頼んだほうがよっぽど早く対応してくれます。
生活衛生同業組合に加入する際のデメリット
これは兎にも角にも加盟料と年会費ですね。ちなみに、
- 加盟料 ・・・5000円
- 年会費 ・・・24000円
これは強烈ですね。
もしあなたが600万円融資を受けると仮定して、一般貸付だと金利が2.4%なので約614万円。これを8年かけて完済するなら月々64000円をコツコツ返済することになります。
そして、組合に加入して融資を受ける振興事業貸付だと金利が1.5%なので609万円。これを同じく8年かけて完済するなら月々約63400円。それに年会費を支払わなければいけないので月々+2000円。トータル65400円。あれ、金利0.9%下がって得するかと思いきや毎月1400円余計な出費が増えたぞ?(笑)
月々1400円だったら別にいいじゃんと思ったあなたは良い機会なのでもう一度経営の本を読みましょう。月々1400円でも8年支払い続けると約13万。業務用冷蔵庫のコールドテーブルなら1台買えますよ。
生活衛生同業組合に加入しない場合
組合に加入しない場合には一般貸付になりますよと言いましたが、この一般貸付制度を利用して融資をうける場合には都道府県の生活衛生衛生営業指導センターの推薦状が必要になります。
参考→生活衛生営業指導センター
もうなんじゃそら?って感じですよね。面接だけで融資が通るかと思いきや、ここでまさかの推薦状。しかもその推薦って誰がするのかわからないし、そもそも見ず知らずの人を推薦してくれるのか、推薦してくれない場合もあるんじゃないのか。
負の考えがグルグルと頭の中を駆け巡り、夜も眠れない・・・はい、まさに私がそうでした。
先に言っておきますが、生活衛生営業指導センターとは生活衛生同業組合を統括するための公的機関です。あやしい団体ではございません。
しかも推薦状は申請すれば100%通りますし、推薦状を書いてくれるのはその衛生指導センターの理事長になります。
はい、もう不安はなくなりましたね。
実際に生活衛生衛生営業指導センターから申請書類を送ってもらう
みなさまが住んでいる都道府県の生活衛生営業指導センターに電話をかけて、融資を受けるにあたり推薦状申請書類を送ってください。面接自体はもう済んで推薦状以外の必要書類は日本政策金融公庫に提出済みです。と問い合わせると、必要な書類を郵送してくれます。小難しい書類ではなく簡単なものです。
すべて記入したら生活衛生同業組合衛生営業指導センターに必ず簡易書留で送りましょう。
数日もすれば生活衛生営業指導センターの担当者さんから日本政策金融公庫に原本は郵送しましたという紙と推薦状の控えが届きます。
あとは1週間~2週間もすれば融資の合否がくるでしょう。
今日のくくり
みなさん融資って今まで受けたことが無いし、不安で毎日胃が痛いでしょう。その気持ち本当に良くわかります。私の場合は先輩が日本政策金融公庫から融資がおりなかったので、本当に自分なんかが融資が通るのだろうかと心配で心配で毎日眠れませんでした。
数多あるサイトの中から私のサイトを見つけてくださったあなたには同じような不安な想いをしてもらいたく無いので私が融資を受けるまでの流れをできるだけ分かる様に公開をしました。
組合を通して融資を受ける場合には金利は下がりますが、月々に支払う額は増えます。それに組合に入らなくても大半の方が地域の商工会に加入するでしょうし、地域に根ざして活動している商工会のほうが恩恵を受けれます。なにより年会費が安い!私の住んでいる地域の場合年会費8000円でした。
融資を受ける際には一般貸付を利用されるのが良いでしょう。
それではあなたが無事融資が受かることを願っています。
ディ・モールト良い融資を。